仮想ライブって何のこと?とお思いの皆様、順を追って説明申し上げます。当、高速ネットワーク医療研究会は、インターネットテクノロジーをベースに、手術の第一助手として手術に参加・閲覧・研修できる環境を仮想空間で実現するソフトの開発とその実際的応用を目的に活動しています。
会長の齋藤滋先生は、日本の心カテーテル手術の第一任者として20年前から年に1回、実際の手技をライブパフォーマンスとして湘南鎌倉総合病院から発信されておられるだけでなく国内で複数のライブセミナーにご登壇され、また、パリ、ニューヨークでも招待術者として活躍されている国際的にもご高名な心カテーテル術者です。本江純子先生は、同じく循環器系心カテーテルライブ術者の中でも血管内エコーの第一任者としてご活躍であり、野村岳志先生は横浜市大大学院医学研究科麻酔科で特任教授として、遠隔シミュレーション教育や遠隔麻酔医サポート等の研究をされています。野平久仁彦先生は札幌にある蘇春堂形成外科の院長で、形成外科を主体とした日本美容外科学会の学術教育委員長でもあり、すでに美容外科学会で教育的ライブサージェリー中継を実施されています。
すでに、閲覧メンバーに登録して頂いた先生方は良くご存じのことと思いますが、当院では手術見学を希望される先生方が、わざわざ当院までお越しいただかなくても、顕微鏡手術の第一助手として手術をネット経由で閲覧、質疑応答のできる「仮想第一助手プログラム」を2012年5月より配信してきました。2016年4月現在ですでに配信数は38回を重ねており、見学者(閲覧者)の方々からはご好評をいただいております(本プログラム関するお問い合わせはこちらへ )。
従来、手術画像はDVD等のメディアに録画されたものと、ダイレクトに視聴できるものの区別がはっきりとなされ、後者をライブ、または、ライブ中継と呼称されてきました。しかし、ネット上のサーバーを記録メディアとする録画ファイルのダウンロードによる閲覧はその両者のメリットを享受できる新しいテクノロジーと言えます。リアルタイム性とリニアリティーは残念ながら実現できませんが、ネットの仮想空間に実際のライブに限りなく近い映像を展開して閲覧できることによる教育的価値は非常に高いものと考えます。
新しい高速ネットワーク時代の新しい仮想ライブサージェリーセミナーに、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
眼科担当役員 徳田 芳浩
(井上眼科病院)
- 実際の当日のスケジュールは、手術の予定が確定次第、順次、掲載します。
手術症例の予約は早くても6月初めからとなります。 - 5月11日現在、国内6施設からのマルチセンター配信が予定されています。